「労災防止AI」が過去の事例を基に示す注意喚起画面の例(東北電力提供)
「労災防止AI」が過去の事例を基に示す注意喚起画面の例(東北電力提供)

 東北電力(仙台市)は、生成人工知能(AI)を活用した現場安全管理支援ツール「労災防止AI」を開発し、管内全ての運転中の火力発電所で運用を始めた。データ化された過去の災害事例の中から、AIが現場で起こりうる危険を作業員に提案し注意喚起する仕組みで、作業前の安全確認強化と労働災害の減少を図る。

 東北電力火力部門を中心にグループ企業とともに労働災害の根絶を目指し、2019年から開発を進めていた。運用は、新潟県内の上越火力発電所(上越市)などを含む全8火力発電所で2月上旬に始めた。

 ツールは「自然言語処理」と呼ばれる技術を用いたもので、東北電力で発生した過去の災害事例の文書データを処理。作業者がタブ...

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