
車麩を作る工程で生地を巻き付ける星野功多社長
新潟市南区和泉の麩(ふ)、こんにゃく製造の「麸諶(ふうじん)」は、2025年7月で創業100年を迎える。製造する麩やこんにゃくは、原料にこだわり、職人が手間暇かけて手作りする。伝統の技を受け継ぎながら、麩やこんにゃくの魅力を次世代につないでいこうと努力を続けている。
麸諶は、初代・故星野諶多(じんた)さんが白根地区の中央通りで始めた店だ。同じ白根地区にあった麩製造店で学び、独立した。詳しい記録は残っていないが、2代目が生まれた1925(大正14)年には店を営んでいたことから、同年を創業年とした。
1980(昭和55)年に現在の場所に会社を移転。2024年11月から、4代目の星野功多(こうた)さん(39)が社長を務める。星野社長もまた、石川県の麩製造会社で修業した職人だ。
麸諶が製造するのは、車麩や白玉麩、板こんにゃく、しらたきなど合わせて約30商品。麩とこんにゃくの売り上げは半々ほどという。麩とこんにゃくは煮物などで重宝され、冬に強い商品のため、夏にはところてんやえごも作っている。

店名にもなっている麩を作る工場の中は、...
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