
シベリア抑留の体験を語る西倉勝さん(右)=東京
戦後の旧ソ連によるシベリア抑留を次世代に継承し平和について考える「平和未来フォーラム」が3月下旬、東京都内で開かれた。戦後80年を迎える中、抑留生活を送った柏崎市出身の西倉勝さん(99)=相模原市=が過酷な体験を語り、「戦争だけは起こしてはいけないし、巻き込まれてもいけない」と呼びかけた。
体験者の高齢化や減少が進む中、史実を継承する取り組みを知ってもらおうと、引揚港があった京都府舞鶴市が主催し、約100人が参加した。
西倉さんは約3年間の抑留生活を「地獄のようだった」と振り返り、「収容所には夏服で着いたが、零下20度の中で毛布1枚しか渡されず、仲間3人と抱き合って寝た」などと語った。
乏しい食料で資材運搬や農場作業などに従事。仲間が亡くなると...
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