
燕三条地場産業振興センターが米国で開催した展示会。地場企業の販路拡大を推進してきた=2024年8月、米ニューヨーク
トランプ米政権による「相互関税」の第2弾が9日、発動した。日本の関税率は計24%に上り、製造業者の間に大きな衝撃が広がる。米国の経済政策にほんろうされ続けた歴史のある燕三条の産地。価格上乗せは避けられず販売冷え込みに警戒を強める。一方でマーケットとしての重要性は変わらないとして、さらなる市場開拓を探る動きもある。
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「仲介業者が1社入るくらいの額でインパクトが大きい」。米国の富裕層向け高級金属洋食器を手がける山崎金属工業(燕市)は、関税分を値上げするしかないと割り切る。「価格競争では太刀打ちできない。デザイン性が高い高級路線で勝負する」とする。
世界的な金属洋食器産地として知られる燕産地は、こ...
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