新潟市中央区には、新潟駅付近に「弁天」、鳥屋野潟付近に「弁天橋通」という地名がある。「離れた場所にある二つの弁天は関連があるんでしょうか」。新潟日報社の「もっとあなたに特別報道班」(もあ特)に読者から寄せられた疑問をもとに、取材を始めた。(報道部・鷲尾弥咲)

 まずは新潟駅前の「弁天」へ。飲食店が連なる新潟駅前弁天通商店街には、シンボルの七福神像が並ぶ。中でも「弁財天」は別名、弁天とも呼ばれる水の神様だ。

 近くの石碑に目を向けると、ここがかつて「流作場(りゅうさくば)」と呼ばれた信濃川の中州で、江戸・元禄時代の1699年に弁財天のほこらが建立されたとある。

 流作場の歴史に詳しい人がいると聞き、...

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