
「まずは島内での放鳥を確実に成功させたい」と話す北橋隆史さん=佐渡市新穂正明寺
元新潟大特任助教の北橋隆史さん(51)が、4月から環境省佐渡自然保護官事務所の首席自然保護官としてトキの野生復帰に奔走している。魚類の研究者から転身し、5年ぶりの佐渡勤務となる。「親しんだ土地に戻ってこられてうれしい。佐渡の皆さんと共に保全活動を推進させたい」と、思い入れの強い地でのトキ保護に意欲を見せる。
大阪府出身の北橋さんは、幼少期から釣りや昆虫採集を通して自然に親しんできた。進学した北海道大では、サケ科魚類の母川回帰に関する研究に没頭。大学院修了後、マレーシアでの研究活動などを経て、2014年から佐渡島内にある新潟大佐渡自然共生科学センター臨海実験所に特任助教として勤務。6年間、魚類...
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