吉田東伍
吉田東伍

 阿賀野市出身の歴史地理学者、吉田東伍(1864〜1918年)の遺稿選集「越後之歴史地理」が、100年ぶりに復刻再版された。加治川の治水の変遷や、新発田藩と高田藩の歴史、川中島の合戦などに関する論文・講演録25編を収録。吉田東伍記念博物館は「地域史研究にとって示唆に富む見解が多い良書」としている。

 東伍は、全国4万1千項目の地名を網羅する地誌「大日本地名辞書」を著したことで知られる。

 遺稿選集は東伍の実弟、高橋義彦が越後に関係する内容の文章を25編選び、1925年に出版した。しかし流通部数が少なく、重版もされなかったため、入手が難しくなっていた。

 復刻作業は今年刊行100周年を迎えたのを記念し...

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