県内の酒造業界で、主食用米の高騰が今後の酒造りに影響を及ぼしかねないとの懸念が高まっている。酒米は従来、主食用米よりも高値で取引されていたが、一部の品種で価格が逆転した。今後、酒米価格も高騰したり、酒米の生産者が主食用米に作付けを転換したりすることへの不安が広がる。県酒造組合(新潟市中央区)は18日、国や県に対して対策を求める決議をして支援を訴えた。

 「主食用米の価格が酒米を一部でしのぐ異常事態だ」。県内90の蔵元でつくる県酒造組合の大平俊治会長=緑川酒造社長=は18日、佐渡市で開かれた総会で語気を強めた。

 農林水産省の資料によると、酒米は栽培が難しく、収量が少ないことなどから主食用米より高...

残り2245文字(全文:2545文字)