
全国戦没者追悼式で、新潟県遺族代表として献花した佐藤孝さん(中央)=15日、東京・日本武道館
終戦から80年の節目となった15日、東京都千代田区の日本武道館で全国戦没者追悼式が行われ、魚沼市の佐藤孝さん(86)が新潟県の遺族代表として献花した。海軍だった父親は中部太平洋で亡くなった。父ら多くの若者が夢を絶たれ、家族との幸せを奪われた歴史を繰り返してはならない-。不戦の誓いを次世代へ継ぐ思いを新たにした。
孝さんの父、文𠮷さんは北魚沼郡広瀬村(現魚沼市)の出身。県立加茂農林学校(現在の加茂農林高校)を卒業し、農業技術員だった1943年6月、赤紙召集により舞鶴海兵団に入団した。
海軍の航空隊の整備兵として従軍。第63警備隊付きとなり、中部太平洋マーシャル諸島マロエラップ島で44年12月に亡くなった。31歳だった。戦死とされていたが、...
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