政府の2026年度一般会計予算の概算要求総額は122兆4454億円と初めて120兆円を超え、3年連続で過去最大を更新した。予算は膨張する一方で、このままでは財政は火の車になりかねない。政府が当初予算案を決める年末に向け、歳出入にどう規律を持たせるかが最大の課題となる。
要望を見ると、国の借金である国債の償還や利払いに充てる国債費と社会保障費、防衛費が急増し、最大となったのが目立つ。それぞれ金利の上昇や高齢化の進展、地政学的リスクの増大を踏まえた結果で、やむを得ない面がある。
特筆すべきは国債費で、32兆3865億円を計上し、総額の4分の1強を占めた。このうち利払い費は13兆円程度となり、25...
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