日航ジャンボ機墜落事故の現場=1985年8月13日、群馬県上野村
日航ジャンボ機墜落事故の現場=1985年8月13日、群馬県上野村
宮沢年彦さん=7月、群馬県上野村
「御巣鷹の尾根」の登山道整備で丸太を運ぶ群馬県警の青木修地域部長(先頭)ら=6月、群馬県上野村
日航ジャンボ機墜落事故で、遺体の歯型から身元確認を行った丸茂忠英さん=7月、群馬県高崎市
文集「茜雲そのあとに」を手にする「8・12連絡会」事務局長の美谷島邦子さん=7月、国土交通省
絵本「パパの柿の木」の改訂版を手にする谷口真知子さん=6月、大阪府箕面市
1985年の日航ジャンボ機墜落事故から40年となり、現場の尾根に立つ「昇魂之碑」で遺族らが亡くなった人たちを追悼した=8月12日、群馬県上野村
尾根に立つ「昇魂之碑」の前で母親とテレビ電話をつないだ山本昌由さん(右)と弟の康正さん=8月12日、群馬県上野村
「御巣鷹の尾根」に祖父のものだったリュックを抱え慰霊登山をした小林隼也さん=8月12日、群馬県上野村

 40年前の1985年8月12日。午後6時12分、日本航空123便ボーイング747は大阪空港に向けて羽田空港を離陸した。乗客509人、乗員15人の機内は家族連れ、出張帰りの会社員らでほぼ満席状態だった。

 午後6時24分、伊豆半島上空を飛行中に機体の後部が吹き飛ぶ。

 午後6時28分、機長が管制官に「操縦不能」と交信した。客室内の空気が流れ出して垂直尾翼や油圧パイプが破壊され、操縦機能が失われた。機体は激しく揺れながら富士山の方へ北上し、コントロールできないまま、山梨県大月市上空で360度旋回した。

 午後6時56分、約30分間にわたり迷走飛行を続けた末、群馬県上野村の山中に墜落した。機体は大破して...

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