「日本思想の専門家には言えないことを、外野の視点でごちゃごちゃ言ってみようと思った」と自著を語る鈴木隆美さん
 「日本思想の専門家には言えないことを、外野の視点でごちゃごちゃ言ってみようと思った」と自著を語る鈴木隆美さん
 「日本思想の専門家には言えないことを、外野の視点でごちゃごちゃ言ってみようと思った」と自著を語る鈴木隆美さん
 「誤読と暴走の日本思想」を刊行した鈴木隆美さん

 福岡大教授の鈴木隆美さんは、フランスの作家プルーストの研究から出発し、今は「身体論」を主なテーマとする。「人生に価値を与えるような信念が身体からどう発生するか。フランス哲学や思想を中心に、舞踏学などを研究しています」

 新著「誤読と暴走の日本思想」(光文社新書)では、西周や福沢諭吉らが西洋思想をどう解釈し、日本に導入したかを論じた。元々の専門はフランス文学なので畑違いにも思えるが「日本思想は西洋の思想や哲学を学んだ人がつくっていった。自分の中では『王道』に近い感じです」と笑う。

 文化や言葉が違う以上、究極的には「日本人には西洋哲学は分からない」と本書で断言。一方、例えば福沢は西洋の個人主義を基...

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