
中東ジャーナリストの川上泰徳氏
イスラエル軍が中東カタール国内を爆撃し、イスラム組織ハマスの幹部らを殺害した。米国が新たな停戦案を出して、パレスチナ・ガザでのイスラエルとハマスの停戦合意を探っている最中であり、停戦案を話し合うハマスの会合が狙われたとされる。
私は停戦協議をつぶすことこそ、イスラエルのネタニヤフ首相の狙いだったと考えている。米停戦案は、ハマスが拘束している人質全員を解放する一方、イスラエルは進行中のガザ制圧作戦を停止し「戦争終結」の条件を協議する内容だ。
トランプ米大統領は交流サイト(SNS)を通じ、「イスラエルは(停戦案を)受け入れた」とし、「最後の警告だ」としてハマスに同意を求めた。人質が全員解放されて...
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