「(小説が)ちゃんと書けている時は、生活もちゃんとできるんです」と話す駒田隼也さん
 「(小説が)ちゃんと書けている時は、生活もちゃんとできるんです」と話す駒田隼也さん
 「(小説が)ちゃんと書けている時は、生活もちゃんとできるんです」と話す駒田隼也さん
 「鳥の夢の場合」を刊行した駒田隼也さん

 5月に群像新人文学賞に輝き、翌月には芥川賞候補になった駒田隼也さんのデビュー作「鳥の夢の場合」(講談社)が刊行された。「受け止めてもらえるかな」と不安を抱えながら書き上げた作品が一躍注目作に。書店員として働き、多くの本に触れながら自分の表現を追求してきた。「世の中には考えるべきことがたくさんある。世の中を見るために自分をちゃんとする。そういう感覚で小説を書いています」

 同作はシェアハウスで暮らす男女2人を中心に展開する。「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」と頼む男。男は死んでいるというのに、2人は生活を共にする。やがて女は頼みを聞き入れ、男を殺すことを決める。いるのにいない、見える...

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