稲刈りをする兼業農家の石塚貴之さん=阿賀野市
稲刈りをする兼業農家の石塚貴之さん=阿賀野市

 「令和の米騒動」による米価高騰やコメ不足は専業農家だけでなく、新潟県農家数の約8割(2019年調査)を占める兼業農家にも少なからず影響を与えている。米価の上昇を兼業農家は「利益が出る水準になった」と歓迎する。ただ、勤め先との両立や農機具維持は変わらず大変で、小規模営農は利益も限られる。高齢化や担い手不足もあり、新潟県農業を下支えしている兼業農家の減少に歯止めがかかるかは不透明だ。

 「去年より品質が良さそうだ」。阿賀野市水原地区で稲刈りをした石塚貴之さん(51)は、コメの出来に安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 障害者福祉施設に勤めながら、3・5ヘクタールの水田でコシヒカリとこしいぶきを栽培。今...

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