
戦後80年に合わせた先の大戦に関する「内閣総理大臣所感」を発表する石破首相。政治が軍事に優越する「文民統制」の重要性を強調した=10日午後、首相官邸
石破茂首相は10日、戦後80年に合わせた先の大戦に関する「内閣総理大臣所感」を発表した。開戦に至った理由を、政府が軍部に対する統制を失ったためだと指摘し、政治が軍事に優越する「文民統制」の重要性を強調。戦後最も厳しく複雑な安全保障環境にある現在、歴史の教訓を深く胸に刻まなければならないと訴えた。国民一人一人が先の大戦や平和の在りようを能動的に考えることで平和国家の礎が一層強化されると主張した。
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石破茂首相の戦後80年所感全文は次の通り。
戦後80年に寄せて
(はじめに)
先の大戦の終結から、80年がたちました。
この80年間、わが国は...
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