
ベネズエラの首都カラカスで、政権への抗議デモに参加したマリア・コリナ・マチャド氏=2024年7月(共同)
今年のノーベル平和賞にベネズエラの野党指導者で元国会議員のマリア・コリナ・マチャド氏が選ばれた。独裁化が進むマドゥロ政権への批判の声を、弾圧にひるまず上げ続けている。民主化の「母」とも「最後の希望」とも称される女性だ。
昨年7月に大統領選の取材で首都カラカスを訪れた際、直接会う機会があった。演説時の力強い姿とは印象が違い、笑顔を絶やさず親しみやすい雰囲気をたたえていた。
投票日直前でインタビューはかなわなかったが、立ち話に応じてくれた。自らに言い聞かせるように「最後までやり切る。最後まで」と口にしていたのが記憶に残る。「最後」は政権交代の意味だ。握手した後、政権支持派に壊されたという傷だらけ...
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