米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島の港=2日(共同)
 米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島の港=2日(共同)
 米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島チルマークの港=2日(共同)
 手話を披露するリン・ソープさん=1日、米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島(共同)
 取材に応じるリンジー・リーさん=1日、米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島(共同)
 取材に応じるジェーン・スレーターさん=2日、米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島チルマーク(共同)
 取材に応じるボウ・バン・ライパーさん=1日、米マサチューセッツ州沖のマーサズビンヤード島(共同)
 米国・マサチューセッツ州マーサズビンヤード島、チルマーク、ボストン

 米国にはかつて、ほぼ全ての住民が手話を理解する地域があった。東部マサチューセッツ州沖に浮かぶマーサズビンヤード島南西部のチルマーク。歴史的に聴覚障害者の割合が多く、隔絶された地で独自の手話を発展させたとされる。近代化で周囲との往来が増え、この“共通語”は廃れたが、健聴者との区別なく育まれた「助け合いの絆」を取り戻そうとする動きもある。

 「聞こえないことが特別だとは思わなかった」。チルマークに住むジェーン・スレーターさん(93)は幼少期、健聴者の祖母がろう者と自然にやりとりするのを見て育った。11月に日本で初めて開かれる「東京デフリンピック」が聴覚障害者の国際スポーツ大会と知り「なぜ区別するの...

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