日本原子力発電の敦賀原発2号機=2024年7月、福井県敦賀市
 日本原子力発電の敦賀原発2号機=2024年7月、福井県敦賀市
 原子力規制委が2024年に出した敦賀原発断層審査の結論

 日本原子力発電は、原子力規制委員会の審査で不合格になった敦賀原発2号機(福井県)の再稼働を目指し、追加調査に乗り出した。2年程度かけて原子炉周辺の地質を調べ再申請する方針だが、規制委幹部は「合格は厳しい」とみる。相次ぐ審査中断など異例の経過をたどり下された判断を覆すことはできるのか。ハードルは高く、再稼働への道のりは長い。

 ▽疑問なし

 「基準に適合していると認められない」。規制委は昨年11月13日、2号機の再稼働の不合格を正式決定した。2012年の発足後、初めてとなる判断で山中伸介委員長は「厳正に審査し、何ら疑問はない」と言い切り、9年に及んだ議論に終止符を打った。

 審査では2号機原子炉の約...

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