大手商社の窓際族の女性社員たちが、組織や社会の理不尽に立ち向かう『ショムニ』、ミステリアスな元風俗嬢が、海辺の街の弁当屋で人々の悩みに寄り添う『ちひろさん』…。どこか癖になる女性を巧みに表現し、ヒット作を生み出してきた新潟市西蒲区出身の漫画家・安田弘之さん(58)が、長期企画「NIIGATA アニメ クロニクル」の一環で、新潟日報社のインタビューに応じました。魅力的なキャラクターを形作る源泉、実写化を巡る胸の内、故郷へのまなざし―。さまざまな視点から、安田さんの“素顔”に迫ります。
――漫画家を志したいきさつを教えてください。
僕は新潟大学の教育学部に進み、中学校の美術教員を養成するコースで学んでいました。でも在学中、ちょっと精神的に病んだというか対人恐怖症のようになってしまって。そうなると学校の先生はハードルが高すぎる。将来の選択肢がなくなっていく中で、興味があったのが漫画でした。
漫画だったら一人でこつこつとやれるし、それを仕事にできるなら一番いいなって。これに賭けるしかないというか、消去法でした。漫画家を目指したというより、漫画家になるしかなかったんです。
――作品を読むと、なぜこんなに女性の気持ちが分かるのだろうと思います。
そう感じてもらえているのであれば、本当にうれしいです。ただ、僕は女性に詳しいわけでもないし、リサーチしているわけでもない。昔から...
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