
鳩待峠登山口に開業した星野リゾート「LUCY尾瀬鳩待」。群馬県はここで入域料徴収を試行する予定だ=尾瀬国立公園
国内有数の湿原で知られる尾瀬国立公園(新潟、群馬、福島、栃木)は、約4割の土地を東京電力グループが所有している。東電が尾瀬を手放すかもしれない-。東電福島第1原発の事故が起きた2011年、関係者の間に不安が広がった。事故を起こした東電が賠償や廃炉の責任を負い、経営状況が悪化したからだ。東電は保有継続を表明したものの、民間企業が主要な管理主体となる自然保護のあり方を問い直すきっかけとなった。15年がたち、尾瀬を取り巻く状況は変わりつつある。多様な担い手による協働で広大な自然の宝庫を守れるか。関係者を訪ね歩き、課題を探った。(報道部・桑田実結)=3回続きの3=
昨年9月、尾瀬国立公園の鳩待峠登山口(群馬県片品村)に「山ホテル」をコンセプトにした「LUCY尾瀬鳩待」が開業した。鳩待峠は尾瀬で最も入山者数が多い登山口で、全体の約6割を占める。
運営を担うのは、全国にホテルを展開する星野リゾート(長野県軽井沢町)。山岳観光に特化した新たなホテルブランドの第1号として、尾瀬を選んだ。
山小屋の雑魚寝のイメージを払拭した個室や、シャワー室を備える。総支配人の福井ゆう子さん(48)は「普段は山に出かけない潜在層に、きっかけとなる自然体験を提供したい」と語る。
建物は...
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