
ミシンを使って学生服にネームの刺しゅうをする石原政人さん=柏崎市西山町和田
2011年の東京電力福島第1原発の事故は、住民の平穏な暮らしを破壊し、故郷や仕事を奪った。事故から15年。住み慣れた福島を追われ、仕事や生活で柏崎市を拠点にする人たちがいる。それぞれの困難に向き合い、地域防災や教育、店舗の経営に奮闘している3人の姿を伝えたい。(3回続きの2)
<上>双葉町から柏崎市に避難、経験や知見伝える防災コーディネーター
「ダッダッダッダッ…」。ミシンの力強い音が響く。2月中旬、柏崎市西山町和田の手芸店「ヤマダヤ」では、福島県の高校の制服に名前を刺しゅうする作業がピークを迎えていた。
福島県富岡町で1958年に創業したヤマダヤは、ネームの刺しゅうや業務用ミシンの販売と修理を手がける。経営する石原政人さん(63)は「(入学を控える)この時期は、毎年忙しいんだよ」とひと息つく間もない。
15年前、東京電力福島第1原発事故で柏崎市西山町に避難した。なりわいと故郷を奪われたが、...
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