「糸魚川けんか祭り」の会場で撮影に臨む樋口大悟さん(画面右側、茶色いコート姿)=10日、糸魚川市一の宮1の天津神社

 糸魚川市出身の文人相馬御風(1883〜1950)をふとした縁で知ることになった若者を描く映画「ふるさとへ還(かえ)るとき〜相馬御風を訪ねて〜」の製作が進んでいる。キャリア絶頂期の30代に東京を離れる決断をし、故郷に戻った御風。その心境を書いた「還元録」を物語の鍵として「御風の生き方が現代での指針になることを示したい」と製作陣は意欲を見せる。2027年の公開を目指し、全て市内で撮影した。

(糸魚川支局長・白石晋一)

【あらすじ】役者をしている佐々木大介は、母の病気を機に故郷・糸魚川へ戻った。母の代わりに御風の記念館で受付をしていると、「自分は御風だ」と名乗る男が現れる。地元の友人との確執、かつての恋人との再会、御風と名乗る男との対話─。糸魚川の美しくも厳しい自然の中で、大介は人生の進路を模索し始める。

御風と若者の時を超えた出会い「生き方を現代の指針に」

「けんか祭り」、御風宅…オール糸魚川ロケで製作

 10日に糸魚川市の天津神社で開催された「糸魚川けんか祭り」。若衆が2基のみこしを激しくぶつけ合う、勇壮な春の大祭だ。境内に威勢の良い掛け声と声援が響く中、糸魚川市出身の俳優樋口大悟さん(48)が演じる主人公・大介が生きる道を見つけるラストシーンが撮影された。

 大介が、祭りに参加する仲間に出会う場面。祭り本番のにぎわいの中、両沢和幸監督(65)は樋口さんに...

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