放送中のNHKの連続テレビ小説「風、薫る」は、明治時代に看護の世界に飛び込んだ女性2人を主人公とする。始まって1カ月ほどがたち、いよいよ2人は看護について学び始めた
▼主人公の一人のモチーフとなったのは栃木県出身の大関和(ちか)。1891年に開院した上越市の知命堂病院で初代婦長を務めるなど本県にもゆかりがある
▼朝ドラの原案となった田中ひかる著「明治のナイチンゲール 大関和物語」によると、当時、看護に従事する人は「金のために汚い仕事をいとわない」とさげすまれたそうだ。朝ドラでも、コレラの感染者がいる家で看病する人に、冷たい視線が向けられる場面があった
▼こうした時代に、看護師という職業の確立に貢献したのが大関だ。70年余の生涯のうち上越で暮らしたのは5年ほどだが、先の「大関和物語」には、一度看護の世界から離れた大関が、東京時代に面識があった知命堂病院の院長と高田で偶然出会い、再び看護職に戻るエピソードが記されている
▼NHKによると「風、薫る」で俳優の見上(みかみ)愛さんが演じる一ノ瀬りんは大関がモチーフだが、あくまでフィクションだという。しかし、大関の人生において、上越が重要な地であることなどから、県内を舞台にした場面も予定されている
▼朝ドラの魅力の一つは、功績はあるが広く知られていない人に、スポットライトが当たることだろう。そこに本県が絡むとなれば、なんだか誇らしい。新潟でのりんはどのように描かれるのか。楽しみだ。
