ごみ清掃員として働くお笑い芸人の滝沢秀一さんは東京出身だと公表しているが、生まれは本県なのだと著書で明かす。その著書には現場でごみと向き合う日々をつづる

▼可燃ごみから飛び出した包丁には驚いたという。中身が残るスプレー缶がタオルに包まれ、可燃ごみに入っていたときは悲しくなった。ごみ集積所にそのままポイ捨てする人や、勝手に集積所を作ってしまう人にはあきれる

▼一方で、ばらばらだと危ない竹串をまとめて空の牛乳パックに入れる配慮や、清掃員が運びやすいようにごみ袋を連結する工夫に感謝する。「ごみを見れば人が分かる」が持論で、ごみの分別をしない会社は6年以内につぶれる、という独自の法則も見いだした

▼きょう5月30日は数字の語呂で「ごみゼロの日」だ。滝沢さんはごみの減量を促す発信に力を注ぐ。膨大な手間と税金を費やすごみの焼却は、お金の焼却と同じだと思うようになったという。国内の最終処分場が、あと25年足らずで寿命を迎えるという試算にも危機感を抱く

▼本県の2024年度のごみ総排出量は、ピークの07年度より44%減った。人口減少やごみの有料化などが理由とみられるが、雑紙(ざつがみ)やプラスチックの分別を徹底すればまだまだ減量できそうだ

▼ごみは取りあえず目の前からなくせばいい、あとは誰かがなんとかする…わけはない。稚拙な幻想だ。ごみの捨て方を考えるよりも、まずは本当に必要なもの、欲しいものを選び、しっかり使い切る。では、きょうから。