李鐘根さんの証言を聞いた平和ミーティングをサポートする渡邊裕子さん=広島市(広島YMCA提供)
李鐘根さんの証言を聞いた平和ミーティングをサポートする渡邊裕子さん=広島市(広島YMCA提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大は、直接被爆地を訪れ平和を学ぶ機会を妨げたが、全国どこでも参加できるオンラインでの活動によって多くの人が学ぶことができるようになった。被爆者の高齢化で被爆体験の継承が課題となる中、被爆者の代わりに体験を語る「伝承者」の養成も進む。間接的に非核と平和を伝える取り組みが広がっている。

 「一人一人が心から核廃絶を叫んでもらいたい」。平和教育などに取り組む広島YMCAで活動する若者らが、7月29日にオンラインで開いた「ユース平和ミーティング」では、在日韓国人2世で、16歳で被爆した李鐘根(イ・ジョングン)さん(93)が画面越しに語りかけた。全国から参加した大学生ら約40人...

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