金子敏栄さんの畑で収穫されたレモン。輪切りにして皮ごと食べると、強い酸味の後、爽やかな後味が長く残る=佐渡市小木堂釜

 師走の寒空の下、露地栽培の佐渡産レモンが美しい実をつけている。皮が緑色のうちに収穫するため「グリーンレモン」と呼ばれている。山積みになった実が爽やかな香りを放つ。

 佐渡の玄関口・両津港から車で1時間半。新潟県佐渡市小木堂釜の金子敏栄さん(78)の農園では、収穫が最終盤を迎えている。5アールに植えられた40本の木から1トン前後のレモンがとれる。10月中旬から12月中旬ごろまでの間、カップ酒の瓶に入りきらない直径約6センチを目安に収穫する。

 レモンの原産地はインド。国内では広島や愛媛など温暖な地域で栽培される。佐渡市によると、佐渡産レモンは金子さんや同市三川の上野初男さん(69)をはじめとする農...

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