稽古に汗を流す海洋高校の相撲部員=糸魚川市能生

 糸魚川市の海洋高校相撲部は第75代横綱・大の里関(石川県出身)をはじめ、大相撲の力士11人を輩出した強豪として知られる。120年余の歴史を誇り、全国大会で10回の優勝を数える。部員は海と山に囲まれた能生地域の寮で共同生活を送り、相撲漬けの毎日を送っている。大相撲で活躍する先輩たちを目指し、稽古場で汗を流す部員の1日に密着し、強さの秘密に迫った。

(上越支社・平形凪紗)

「正しい稽古」をいかに続けるか…基礎の積み重ねが大の里らの“礎”に

田海哲也総監督が語る「育成論」

 海洋高相撲部は、ルーツとなる能生町立能生水産補習学校が開校した1899(明治32)年ごろに創部されたとみられる。戦後、県立能生水産高校に改称し、1970年には高校相撲金沢大会で団体優勝を果たした。

 全国大会で継続的に結果を残すよ...

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