なかさとみさん

 加齢による卵子の老化などで不妊治療を繰り返しても子どもを授からない夫婦の選択肢として、第三者からの卵子を使う卵子提供がある。国内では医療行為としての法整備が進んでいないことなどから、海外で卵子提供を受ける当事者が多いのが実情で、新潟県でも同様のケースがあるといわれる。ただ公的な相談窓口がない中、悩みやトラブルを抱えている当事者も少なくない。海外のドナーからの卵子提供で子ども2人を授かった芸人、なかさとみさん(54)=東京都=は、自助グループを立ち上げて当事者の相談に乗ってきた。なかさんに卵子提供を巡る現状や課題を尋ねた。

(報道部・徐裕子)

生まれた子の「出自を知る権利」尊重したい

なかさとみさん「家族のあり方が多様化する中、さらに議論深めるべき」

-卵子提供に至る経緯を教えてください。

 「12歳年下の...

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