先日のサッカーJ1アルビレックス新潟のホームゲームには、対戦相手の川崎フロンターレのサポーター、略して「フロサポ」が大挙して来県した。その際の彼らの行動が交流サイト(SNS)上で話題になった
▼試合の応援とは別に新潟の食や観光を満喫していった。「#フロサポ新潟の陣」。SNSには、こんなハッシュタグ(検索の目印)を添えた投稿があふれた。このフレーズで検索すると、ものすごい数の投稿が出てきた
▼日本酒、海鮮、すしはもとより、タレカツやカレー、ラーメンといった新潟ならではのB級グルメを楽しんだ人が多いようだ。特産のイチゴ「越後姫」を使ったパフェの写真も目を引いた
▼「新潟の経済を回す」という意気込みとともに、日本酒などを大量購入し、レシートの写真を載せた人もいた。その額、実に3万4千円。いやはや、恐れ入ります。恐縮するやら、ありがたいやら。目が丸くなった
▼県内の酒蔵が一堂に会するイベント「にいがた酒の陣」が開かれていたこともあり、会場からの投稿も目立った。弥彦神社や佐渡、湯沢町のスキー場に足を伸ばした人もいたようだ。新潟の魅力を目いっぱい発信してくれた。今風に言えば彼らはJ1川崎の「推し」であるとともに、地域としての新潟の「推し」でもあった
▼試合観戦に訪れた地域を楽しむことにかけてはアルビのサポーターも負けていないだろう。昨今の世にはさまざまな「推し」がある。「推し」の力、恐るべし。活用しない手はない。