
「他の図書館とは違うこの感じが好きです」
「長岡に帰ってきても、ここに来られないかと思うと寂しいです…涙」
2月末に閉館した、新潟県長岡市で最初の公立図書館として開館した互尊文庫(長岡市坂之上町3)。閉館を前に募集した市民からのメッセージツリーのカード数は、職員も驚くペースで増え、玄関ロビーに飾られた。最後の日の2月28日は、訪れる人が後を絶たず、閉館を惜しんだ。


互尊文庫は、「互尊独尊」を唱えた実業家の野本恭八郎(1852~1936年)が長岡市に創設・運営資金を寄付し、1918年に開館した。45年8月1日の長岡空襲で建物と蔵書の全てを焼失。その後、市内の繊維卸商・内藤伝吉らの寄付により、4...
残り2754文字(全文:3054文字)