「梅雨明け十日」とはよく言ったものだ。雨の季節から真夏に移り変わって10日ほどは晴天が続き、気温がぐんぐん上がることを表した言葉である。文字通り、週間天気予報には太陽のマークが並び、酷暑の毎日だ

▼熱中症に注意しなくてはならないのは言わずもがな。梅雨明け後の高温によって、別の病気で体調を崩すこともよくある。とりわけ、心筋梗塞や心不全、不整脈など心疾患のリスクが高まることを岡山大の研究チームが明らかにした。先日の本紙記事が警鐘を鳴らしていた

▼特に、体がまだ暑さに慣れていない夏の初め1カ月が要注意だという。まさに今である。気温が30度を超えると心疾患で搬送されるリスクが急上昇し、35度に近づくと約4倍にもなった。一方で、梅雨明けから2カ月後や3カ月後のリスク上昇幅は1・11~1・12倍と緩やかだった

▼言われてみれば、外に出た途端に熱気でむせて息苦しくなった。鼻腔(びくう)から肺にかけて熱を持ったように感じる。どことなく胸の拍動も速くなったような。暑さが心臓をはじめとする循環器に負担をかけていることを実感した

▼まずはこの先1カ月を何とかして乗り切りたい。結局は暑さを避けるしかないのだろう。とはいえ、エアコンが効いた室内にいても喉の渇きを覚えることがある。よほど意識して水分を補給せねばならないようだ。熱帯夜の日も多い

▼気象台から本県を含む北陸地方の3カ月予報が発表された。8月は晴れの日が多く気温も高い。心してかからねば。

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