【2022/01/19】

 長期企画「政治はどこへ」の「問う 小選挙区制の25年」シリーズの初回は、在任期間が歴代最長の大島理森・前衆院議長(75)。小選挙区で落選しても比例で復活できる重複立候補に対し「国民は『負けたのになぜ』と疑問に思うのではないか。低投票率の一因にもなっており問題だ」と指摘する。

 昨年10月の衆院選の全国投票率は戦後3番目に低い55・93%。本県などでは小選挙区で大敗した候補の復活が問題化した。

 大島氏は「小選挙区はそもそも政権選択のために1人を選ぶ制度だ。(復活で)候補に真剣味がなくなり、選挙がエキサイティングでなくなる」として重複立候補の改廃を求めた。

大島理森氏

 大島氏は在任中に「1票の格差」を是正する法改正に向け、与野党の合意形成をリードした。次回衆院選で本県など10県の小選挙区定数が減り、東京など5都県が増えることになる。

 ただ自民党などに異論も多く、細田博之衆院議長は昨年12月に「地方の政治家を減らすだけが能ではない」と述べた。中立であるべき議長の異例の発言として物議を醸した。

 大島氏は「衆院選を『違憲状態』とした最高裁判決は重い。司法の問題提起に国会が応えなければ政治不信につながる」と強調。細田氏の発言には「歴代議長から引き継いで成立させた法律であることを重く受け止めてほしい」と苦言を呈した。一方、参院は地方の議席を厚くすることを含めて考える必要性を示した。