BSNラジオなどでおなじみ、ラジオパーソナリティ・立石勇生さんのコラム「タテのくさび~立石勇生のアルビリポート」をお届けします。スポーツパーソナリティでもある立石さんが、アルビレックス新潟の選手たちの魅力や素顔、秘話などを紹介します。

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 久しぶりのJ1リーグを10位で終えた2023年のアルビレックス新潟。松橋力蔵監督が最終戦セレモニーや総括会見で「これは勝てない。歯が立たないと感じた試合は一つもなかった」と振り返った通り、シーズンを通して最もたくましく、かつ美しいサッカーを披露したと感じる1年でした。

 前半戦、その象徴として僕らにワクワクを届けてくれた伊藤涼太郎選手がベルギーへ羽ばたき、その伊藤選手といつも最後までシュート練習をしていた三戸舜介選手が今オフにオランダへ。ルーキーイヤーの2021年にインタビューした際、いずれは海外でプレーしたいと語っていた小柄な若武者が、わずか3年で目標を達成させました。

第13節の新潟-横浜M 後半22分に勝ち越しゴールを決めた三戸舜介選手(左)。伊藤涼太郎選手(右)と喜ぶ=5月14日、ビッグスワン

 そのプロ1年目、初ゴールを決めたホーム東京V戦での衝撃は今でもよく覚えています。

 試合終盤...

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