マーダーミステリー作品「黒の眺望」の舞台セット。物語は企業の慰労会の場面で幕を開け、事件が起こる(写真映像部・中里一也撮影)

 密室での犯行、消えた凶器、複雑に絡み合う人間関係-。推理小説は日常にはないスリルを楽しめ、読み出したら止まらない。

 推理小説の登場人物になれるようなゲームが今、注目を集めている。「マーダーミステリー」(マダミス)と呼ばれ、東京や大阪などの都市部には専門店ができるほどの人気ぶりで、本県でも盛んに行われているという。

 マダミスは同じ会場に集まった参加者が、殺人事件などが発生した設定の物語を共有し、それぞれが与えられた役割を演じる。用意された手掛かりを情報交換しながら、参加者の中に紛れた犯人が誰かを推理していく。参加人数は4~8人程度が多い。

 犯人役以外の参加者も、知られたくない秘密を抱えているこ...

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