【2022/03/09】
「新潟は本当にもったいない」。国鉄の分割民営化をけん引し、2020年に死去した元JR東日本会長の松田昌士は、1990年代から晩年までこう語っていた。上越新幹線の新潟空港乗り入れ構想を巡る本県の迫力不足をもどかしがっての発言だ。
旧国鉄OBで元新潟市議の岡本松男(83)は「松田さんは民間企業となったJRが(着工へ)先陣を切ることは難しいとしながらも、前向きだった。『地元の熱意を国に示してもらえたら、何とかなるかも』と励ましてくれた」と振り返る。
92年から2代の知事、平山征夫(77)、泉田裕彦(59)による24年間の県政を「リーチに迫っていながら、あがれないまま時間をロ...
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