子育てに王道はない。手探りを繰り返す毎日が、やがてわが家の子育てになっていく。パパたちが歩んできた「パパの細道」をのぞかせてもらう対談企画。2ndシーズンのテーマは、妊娠中のママと歩む「プレパパ期」。今回はどんな細道が待っているだろうか。

横田 孝優
コピーライター。10歳(男)・7歳(男)・7歳(女)の3児のパパ。企業理念の開発やホームページの文章制作などを手がけるほか、新潟日報asshにて2024年1月まで子育てコラムを連載。 https://ztdn.net/

©ALBIREX NIIGATA
島田 譲さん
アルビレックス新潟所属。茨城県水戸市出身。ポジションはミッドフィールダー。現在5歳の女の子のパパ。「燕市子育てサポーター」としても活動し、子煩悩なサッカー選手としても知られる。
ピッチよりも緊張
横田 島田さんは燕市の子育てサポーターに任命されていますが、どういった活動をされているんですか?
島田 燕市の子育て支援について広報媒体に登場したり、SNSなどで発信したりしています。昨年はアルビレックスチアリーダーズの増田唯花さんと一緒にポスターのモデルにも起用されました。
横田 アルビサポーターをはじめ、周囲の反響はいかがですか?
島田 反響は大きかったですね。増田さんと手をつないだ写真のポスターもあるので「奥さんは大丈夫なの?」とか(笑)。おかげさまで第65回新潟広告賞のグラフィック広告部門で奨励賞を受賞しました。
横田 サッカーとは違う一面が、各方面から注目されたんですね。
島田 ピッチの上よりも緊張しました(笑)。
横田 お子さんは今5歳ですが、普段はどんなふうに遊んでいますか?
島田 自分がオフの時は、公園に連れて行くことが多いです。遊具で遊ぶこともあれば、一緒にサッカーをすることもあります。最近は公園にいる他の子に声をかけて遊ぶようにもなってきました。そんな様子は見ていてうれしくなりますね。雨の日などは、家の中で一緒にお人形遊びもします。個人的には悩ましいところなんですが…。
横田 悩ましいですか?
島田 僕は体を動かして遊ぶほうが楽しいんですけど…。それでも全力で遊ぶように頑張っています。

公園の遊具で一緒に遊ぶ島田さん親子。パパと思い切り体を動かして遊べて楽しそうな娘さん
提供 アルビレックス新潟
横田 自分が子どもの時に通ってこなかった遊びは、驚きや不思議さがありますよね。
島田 そうですね。娘の中で細かい設定があって、「そこはこうするんだよ」と指導を受けています。
横田 パパがサッカー選手ということは分かっているんですか?
島田 4歳になるくらいにはもう分かっていたんじゃないでしょうか。試合も見に来てくれます。

パパの背番号「20」のユニフォームとヘアゴムを身に着けて試合観戦する娘さん。この応援の声がパパの力になっている
提供 アルビレックス新潟
奥さんに自由な時間を
横田 ではプレパパ期を思い出しながらお話を聞かせてください。まず奥さんの妊娠が分かった前後で、担当する家事の変化はありましたか。
島田 僕はもともと家事をやる方でしたので、妊娠が分かってから変えたことはあまり多くないです。でも、妻はつわりでごはんのにおいが駄目だったんですよ。
横田 多いですよね。「炊飯器を開けた時のにおいが無理…」というプレママ。
島田 だから料理をできるだけ僕が担当するようにしたり、外で食事をしたりと、そういう部分では気を使っていました。あとは、ファストフードのポテトですね。普段は全然食べないのに食べたいと言うので、練習帰りによく買っていました。
横田 ポテトも多くの方が通る道ですね。得意な家事はありますか?
島田 掃除は好きですね。オフの日にはとことんやってしまいます。
横田 アルビのホームページからプロフィールを拝見すると、「チームで一番のイクメン」と宣言されていますよね。やっぱりこの時点から家事も育児もやるぞ! という感じだったんですね。
島田 特に意気込んでいたわけではないんですけど、サッカー選手って実は比較的時間に余裕があるんです。練習の日は14~15時には帰宅して、なるべく妻に自由な時間を作るようにしていました。
名前は読み方から
横田 周りの先輩パパから情報収集はしましたか?
島田 僕も聞きましたし、妻も友達に聞いていました。あとはお互いの母親に聞いてみたりもしました。でも、それぞれ答えが同じじゃないんです。「みんな違う」というのが結論でしたね。
横田 赤ちゃん用に買ったものはありますか?
島田 ウオーターサーバーを自宅に置きました。母乳がメインでしたが、ミルク作りや離乳食作りを見据えての選択でしたね。

ウオーターサーバーは水とお湯の両方が出るため、ミルクの温度調節が楽になり便利だったという
提供 アルビレックス新潟
横田 うちもウオーターサーバーは重宝しました。双子育児には欠かせません。そして他のパパのインタビューで必ずと言ってもいいほど出てくるのが、鼻水吸引器です。
島田 あー、買いましたね。でも、あれは小さい頃は嫌がっていました。使えるようになったのは、3歳ぐらい。「良い鼻水吸引器を知りませんか」とSNSに書いている知り合いも何人かいたので、その悩みは僕だけじゃないはずです。
横田 名前はどの時期から考え始めましたか?
島田 妊娠が分かった頃からずっと話し合っていましたね。最終的に決まったのは性別が分かってから。まず読み方から決めて、画数の良い漢字を探して、「あ、これかわいいね」という字を見つけて決まりました。

足湯でまったりする島田さん親子。同じ方向を見つめる二人の姿がそっくりでほほ笑ましい一枚
提供 アルビレックス新潟
(後編に続く)