能登半島地震発生から4月1日で3カ月となった。液状化被害が大きかった新潟市西区では、罹災(りさい)証明の発行などは進んだものの、住宅や道路の状況は大きく変わっていない。継続して黒埼地区を歩いた3カ月を振り返り、被災地の変化を追った。(報道部・中山朝子)

3月下旬、現地を訪ねた。あちこちの庭先で梅や水仙が花を咲かせていた。道路や住宅を直す作業車の音があちこちで聞こえるが、一見して傾いていると分かる住宅が多い。新潟市西区鳥原の「やなぎ公園」には立ち入り禁止のロープが張られたままで、隆起して割れた地面がむき出しになっていた。
自宅近くに所有する貸家の前で作業をしていた鳥原の男性(82)は、入居者...
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