
4月24日に新潟県が発表した、東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。に関する経済効果の調査では(1)6、7号機再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。(2)全基稼働停止(3)全基廃炉-の想定パターンごとに前提条件が異なっている。調査は今後10年間の経済効果を試算したものだが、新規制基準東京電力福島第1原発事故を教訓に、原子力規制委員会が新たに策定した基準。2013年7月8日に施行された。従来の指針などが見直され、炉心溶融や放射性物質の大量放出といった重大な事故への対策や、地震、津波対策を強化した。原発を再稼働させるためには新基準に適合していることが条件となった。審査は原子力規制委員会が行う。新たに建設される原発にも適用されるほか、既存の原発にも適用される。に対応した安全対策工事費はあくまで原発を動かすために実施するものとし、「再稼働」のケースには組み込んだ一方、「稼働停止」には組み込まなかった。各パターンの内容を詳報する。
【6、7号機再稼働】直近で原発設備の利用率が高く、...