政府や東京電力は需給の逼迫解消や低廉な電気の提供、脱炭素の実現に向け、新潟県に立地する柏崎刈羽原発の再稼働が必要だと訴える。長期企画「誰のための原発か 新潟から問う」の今シリーズでは、国や事業者が「常識」とばかりに並べる再稼働の理由を検証する。(6回続きの3)=敬称略=

 山に囲まれリゾートマンションが立ち並ぶ新潟県湯沢町の一角に、多くのコンテナが整然と並ぶ。中に置かれたサーバーが、人工知能(AI)などの高度な演算をひっきりなしに繰り返す。

 ここを含め町内3カ所で計180棟のコンテナ型データセンターを所有、運営するGXテクノロジー(湯沢町)には、2023年末ごろからサーバー設置を求める相談が急増。データセンター需要は今後も伸びていく見通しだ。

昼夜を問わずサーバーが稼働し、電気を使い続けるコンテナ型のデータセンター=湯沢町

 サーバーの稼働、冷却の動力源は電気だ。GXテクノロジーによると、計180棟の運営にかかる電気料金は...

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