安全対策工事などの不備が相次いだことについて言及する柏崎刈羽原発の稲垣武之所長=5月23日、柏崎刈羽原発
安全対策工事などの不備が相次いだことについて言及する柏崎刈羽原発の稲垣武之所長=5月23日、柏崎刈羽原発

 東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。で5月に入り、安全対策工事でのミスや、重大事故に対処する設備の運搬ルートの不備が明らかになったことについて、柏崎刈羽原発の稲垣武之所長は5月23日の定例記者会見で、「設計管理、工事管理の充実をより一層図る必要がある」と述べた。

 柏崎刈羽原発では5月1日、重大事故時の現地対策本部となる5号機原子炉建屋内「緊急時対策所」の気圧を調整する装置などの電源ケーブルが、誤って火災防護区域外に敷設されていた...

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