
昨年中止となったアマチュア劇団などの大会「第1回新潟劇王」が4、5の両日、新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)で開かれた。新型コロナウイルス禍で活動継続がままならない中、9組が出場し、苦境にあらがうように熱演を見せた。
魅惑、猟奇 表裏巧みに
優勝 Souer+
初代「新潟劇王」の栄冠は演出家の姉と役者の妹で組むユニット「Souer+」(スール)=新潟市=が手にした。作品のタイトル「Fc=mv2/r」は、遠心力と逆の「求心力」を表す物理の公式だ。
賃貸物件を案内する男性に思わせぶりなそぶりを見せていた女性が、徐々に別の顔をのぞかせていく筋立て。好意が恐怖に変わっていく男性の心境や、女性の猟奇性を巧みに描き出した。
ユニットは、りゅーと...
残り3521文字(全文:3821文字)