
ある晴れた日の公園。風に乗ってゆっくりふわふわと優雅に、そして圧倒的な存在感で舞う大きなシャボン玉を目にした。その先に視線を配ると子どもたちが集まってシャボン玉を追い掛けたり、ジャンプしてタッチしたり。子どもたちのあどけない表情を、親たちがスマートフォンなどで撮影する。ほほ笑ましい情景が広がっていた。
この夢のような空間をつくり出しているのがシャボン玉師。子どもたちからは「シャボン玉おじさん」と呼ばれている。手作りの2本の釣りざおを駆使し、次々と大小さまざまなシャボン玉を生み出す。大きなものは直径1メートルを超える。
青空や夕日をバックに心地よいビートに乗って、虹のようにキラキラと上空へと...
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