二つの実が一体化したようなサクランボの双子果=聖籠町蓮野
二つの実が一体化したようなサクランボの双子果=聖籠町蓮野

 新潟県聖籠町の名産で、旬を迎えたサクランボに異変が生じている。2023年夏の酷暑と少雨の影響で、実は例年より少なめ。二つの実が一体化した「双子果(ふたごか)」が大量に生じている。通常は規格外の「B品」扱いとなるが、あまりに多いことを受け、地元青果市場が「味は同じ」として、双子果を集めたパック販売に向けて動き出した。

 「例年ならそんなに出ないが、今年は本当に多い」。二本松で農園を営む男性(70)は赤い双子果がなった木を眺めた。

 県の園芸研究センター(聖籠町)によると、双子果になるのは、高温や乾燥のストレスが原因。翌年の実を付けるための花芽(はなめ)分化(7〜8月ごろ)が正常にできず、一つの花に...

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