
東京電力柏崎刈羽原発で緊急時を想定した訓練を視察する原子力改革監視委員会のデール・クライン委員長(左奥)=19日、同原発
東京電力が国内外の有識者を招いて設置している「原子力改革監視委員会」のデール・クライン委員長が6月19日、新潟県の柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。を訪れ、緊急時を想定した訓練を視察した。
柏崎刈羽原発で7号機に核燃料を入れる燃料装塡(そうてん)に伴う検査が完了した6月12日以降、外部の有識者が視察に訪れるのは初めて。再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。に必要な設備や人材の準備状況を確認したいというクライン氏の意向で行われた。
訓練は7号機で...
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