柏崎刈羽原発
柏崎刈羽原発

 新潟県の東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。問題を巡り、自民党新潟県連が国に対し、事故リスクを抱える県民に配慮した経済的メリットを感じられる仕組みづくりを要望することが7月18日、分かった。国は県に再稼働の地元同意を求めているが、自民県連としては要望が実現しなければ再稼働議論には応じない考えだ。

 要望ではまず、原発から6方向に放射状に避難するための道路について、全額国負担で整備することや除排雪体制の強化などを求める。県も6月に同様の要望を政府に行っている。

 県連独自の要望としては、柏崎刈羽原発からの電力を消費する首都圏の住民や商工団体の理解促進を盛り込む。その上でリスクだけを背負っているとの県民感情...

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