
菌床製造装置を説明する楽々の駒場裕美CEO=燕市
バイオベンチャーの楽々(新潟市中央区)は、キノコを発生させる「菌床」の製造装置を本格的に売り出す。栄養剤を使わず、独自の技術で原料を発酵させて作るのが特徴で、キノコの有機栽培も可能だ。従来複数の設備で行う製造工程を1台で完結し、比較的価格も抑えた。都内のベンチャーキャピタルから資金調達し、海外展開も視野に成長戦略を描く。
楽々は、駒場裕美最高経営責任者(CEO)が、前職で関わっていた菌床製造装置「マッシュファメンタシステム」の事業を引き継いで2019年に設立。技術開発を進め、2月に新型を完成させた。製造は新潟県内の工場に外注している。
キノコ生育の土台となる菌床は、一般的に木材のおが粉に栄養...
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