神山物産長岡支社のコメ倉庫。2025年産米は集荷が好調で、コメ袋が積み上がっている=長岡市(長岡支社・金子悟)
神山物産長岡支社のコメ倉庫。2025年産米は集荷が好調で、コメ袋が積み上がっている=長岡市(長岡支社・金子悟)

 「令和の米騒動」で米価高騰やコメ不足が課題となる中、農業に関わる商社が生産者との取引を増やし、事業を広げている。食料品と農業資材を扱う老舗商社の神山物産(新潟市西区)は、長岡市小国千谷沢の農業法人「ちやざわS・C」に資本参加し、コメ集荷を強化。市場ニーズを捉えた作付けや迅速な経営判断による事業展開を後押しする。コメの商流に垣根を越えた連携で新風を吹き込む。

◆神山物産(新潟市西区)農業法人に資本参加しコメ集荷強化

 近年の米価高騰は、商社の経営にも影響を与えている。神山物産の2025年5月期決算は、売上高が初めて500億円を突破した。原動力となったのが約80万俵(約4万8千トン)を扱うコメ。米価伸長などで前期の約2倍を売り上げた。

 県内農業法人との取...

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