
女性が素潜りして貝や海藻を採る海女漁が、夏場の約2カ月間行われる集落がある。柏崎市南部の笠島地区。体一つで海に潜る伝統的な漁法が今も続けられている。
日本海側では、石川や福井と並んで本県でも、かつては男性の海士(あま)も含め素潜り漁に従事する人が多かった。資源が豊富で海水温が低すぎないことなどが理由にあるとみられるが、今、海女は珍しい存在となった。
本県の海女漁は村上市山北地区などで行われ、笠島をはじめとする柏崎市沿岸でもあちこちに海女がいた。1950年代には「県内に千人以上いた」とする調査結果もある。
「笠島で本格的に素潜り漁を始めて20年以上」という田村さい子さん(68)に同行した。ウエ...
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