
渋沢栄一が吉田東伍の大日本地名辞書に寄せた序文の自筆原稿=阿賀野市保田
日本の資本主義の父とされる実業家で、新1万円札の肖像にもなっている渋沢栄一の自筆原稿が、新潟県阿賀野市保田の吉田東伍記念博物館に常設展示されている。阿賀野市出身の歴史地理学者、吉田東伍が1907年に刊行した「大日本地名辞書」に寄せた序文の原稿で、博物館は「渋沢の新札発行を機にぜひ見ていただきたい」と呼びかけている。
博物館によると、渋沢と東伍の関係について詳しいことは不明だが、辞書の出版社が渋沢に序文執筆を頼んだ可能性があるという。約800字の文語体で書かれており、辞書について「解説が精緻な上に論旨の切れが鋭い」「商業道徳を向上するに当たっても大いに役立つ」とたたえている。
博物館は「渋沢が...
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